【テレ朝】フリースタイルダンジョンにワクワクしてみる【HIPHOP】

すっかり寒くなり、北海道で雪も降ったみたいですね。雪山に行きたくてワクワクしてます。

地上波でHIPHOP!? ZEEBRA主催の「フリースタイルダンジョン」

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季節によるワクワクとともに、音楽的なワクワクも到来してきています。

9月29日からテレビ朝日にてスタートした新番組「フリースタイルダンジョン」

毎週火曜日の深夜1:26からの30分番組です。

タイトルからも分かる通り、「MCバトルをテレビでやっちゃおう!」というかなり挑戦的な試み。

ZEEBRAがMCを務めているので、番組のディレクションにも大分関わっているのでしょう。

5人勝ち抜き方式のバトルシステム

既に知名度の高い5名のラッパーが「モンスター」となり、毎回登場する「チャレンジャー」がモンスター達を勝ち抜き形式でバトルしていき賞金を得るという形式になっています。

一人倒せば賞金〜万円、次にチャレンジして負けたら賞金没収!という、簡単に言えば「イロモネア」スタイルですね。実際は途中で「もういいです」なんて言うわけにはいかないのは暗黙の了解でしょう笑

MCバトルはトーナメント方式で行われることがほとんどのため、こういう勝ち抜き方式だとチャレンジャーがどんどん連戦していくことになるので最後まで勝ち抜くのは実はかなり至難の業だと言えます。

まぁ実際30分番組でトーナメントなんて不可能ですし、逆に言えばこれだけの手練を連戦で倒すほどのスキルを見せつけることが出来たのなら、そのラッパーは賞金以上のものを手に入れることになるでしょう。

ちなみにモンスターとして登場するのは「サイプレス上野」「漢」「T-PABLOW」「R-指定」そしてラスボスに「般若」というとんでもないメンバーとなっています。

「T-PABLOW」がこの中では知名度がまだ低いかもしれませんが、彼は高校生RAP選手権で優勝経験があり、そこでZEEBRAに目をつけられ、現在は「2WIN」の一人としてZEEBRAのレーベルで活動をしているラッパーです。バトルのスキルは証明済み。強いです。

ラスボスに般若を持ってくるあたりが良いですよね。スキルはもちろん、キャラとしてもラスボスに適してると自分は思いました。審査中にたまに振られた時の般若のコメントが面白いです。完全にふざけてます笑

バトルの勝敗は審査員5人による多数決

バトルの勝敗は5人の審査員により決定されます。バトルといえばUMBのように観客の声で決めるイメージがありますが(8Mileもそうでしたね)、ここでは審査員方式。確かBBOY PARKでのバトルも審査員方式だったのでそれと同じということになります。

テレビだし、後で書きますが番組の目的は「Education」にあると思っているので、審査員方式にしたのは良い判断だと感じます。観客の声だと判断つかない時もありますしね。

審査員として登場するのは、既にバトル巧者として知名度のある「ERONE」や「Ken The 390」、「晋平太」といった顔ぶれから、日本にHIPHOPを持ち込んだ張本人としてある意味伝説的存在である「いとうせいこう」まで、幅広い「HIPHOPの理解者」です。

この「いとうせいこう」さんのバトルに対するコメントや分析は見ていて面白いです。

バトルでは初耳!クリティカルヒットシステム

勝敗は審査員の多数決で決まり、二回先に勝ったほうが勝者となります。

しかし、審査員全員が片方に投票した場合、つまり「5-0」となった場合は「クリティカルヒット」となり、その時点で勝敗が決定します。

これ面白いシステムだな〜と思いました。

「正直もう一回やったところで、勝ち負け見えてるよね」という状況は出てきます。

でもこのシステムが入ることによってそういう消化試合みたいなものがなくなりやすくなりますし、何よりもこのシステムによって「一発で勝負が決まる」という緊張感が生まれるような気もします。

まぁ、普通バトルは一回勝負のものが多いので二回戦方式だからこそ生きるシステムであるんですけど。

番組の目的はHIPHOP初心者へのEducation!?

ここからは僕の勝手な推測になります。

この番組の目的はおそらく「HIPHOPを知らない、馴染みがない人にHIPHOPとはどういうもののなのか分かりやすく伝える」のが最大のコンセプトなのではないかと思っています。

映画「8Mile」や最近では高校生RAP選手権などで、HIPHOPをよく知らない人でもMCバトルの存在を知っている人は結構増えたのではないでしょうか。

そういった状況で、一般の人にも伝わりやすいHIPHOPの要素として「MCバトル」が選ばれたんだと思います。「ラップってダジャレみたいなのでしょ?」程度の理解の人でも楽しめるのではないかと。

審査員方式にしたのも、そこに理由があるのではないでしょうか。審査方式ならば審査員に対して「なんでそっちに票を入れたのか」を聞くことが出来ます。「こういうところが良かった」「どっちも良かったけど彼のここが決め手になった」という意見が聴けることで、「そういう見方もあるんだ!」「自分はこっちが勝ったと思ったけど・・・なるほどそこね!」と言った風に、視聴者が気づきづらい部分もカバー出来るメリット?があると思います。

「教育」というと何か偉そうなので「education」という表現を使いますが(結局同じだけどね)、ただHIPHOPをただ広めるだけでは誤解されたまま広がってしまう可能性がある(実際そうなってるところもある)ので、方向修正的なことも必要になってくるのだと思います

Recごとに(収録ごとに?)最後にバトルを振り返って解説をするコーナーがあることからも、「education」の姿勢を感じるんですよね。いとうせいこうさんの解説で「駄洒落と本洒落の違い」の話なんかとても興味深いので見てみて下さい。ラップは駄洒落とは違うことがよく分かります

解説があるのは4回目の放送のやつかな?

残念ながら放送地域は限定的

自分としてはとても面白い試みだし、地上波でHIPHOPの番組がやってるなんて素晴らしいことだと思うのですが、残念ながら今のところ放送地域は関東ローカルのみみたいです。

ただ、テレビ朝日が公式でYoutubeにアップしてくれているようなので消される心配なく動画を見ることが出来ます。

ワンクールで終わることなく、むしろ放送時間も繰り上がっちゃうくらい盛り上がって欲しいですね!

公式サイトはこちら

この記事を書いたライター

ラグオ
ラグオ
BlackMusicを中心とした音楽馬鹿。仕事は独学で始めたWebデザイナー。
樹クリエイションではガジェットやDTM関連、音楽関係の記事を執筆。
お笑いではツッコミに美学を感じるタイプ。

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