国内総生産ではなく国民総幸福量を重視するブータンの「感謝経済」という観点

シェアする

先日ログミーさんの記事を読んで知ったブータンの「国民総幸福量(GNH)」という概念が面白かったので2部に分けて記事にしてみます。

ブータンは「幸福」という通貨をつくった–目に見えない価値を数値化するメリットとは / ログミー

スポンサーリンク

ブータン国王が提唱し「大事な何か」を数値化した国民総幸福量

国民総幸福量。
ブータン国王が来日した際にGNHについて説明したことがあったり、国ごとの幸福度のランキングにおいて2013年度に日本が最下位だったことで話題にもなったので既にご存知の方も多いかと思います。
恥ずかしながら僕は大分遅れて最近知りました・・・。
こういうものって、僕もそうなのですが曖昧な判断基準で測っていてあまり価値の無い指標だろうと受け流しがちですが、掘り下げてみると明確な思想と理念が土台にあり、科学技術に裏打ちされた経済指標である事が分かり、認識を改めることになりました。
img_0 (1)

国民総幸福量とは

国民総幸福量(こくみんそうこうふくりょう、Gross National Happiness, GNH)または国民総幸福感(こくみんそうこうふくかん)とは、「国民全体の幸福度」を示す“尺度”である。

国民総幸福量は、精神面での豊かさを「値」として、或る国の国民の社会・文化生活を国際社会の中で評価・比較・考察することを目的としている。

ウィキさんより抜粋。
国民総幸福量はブータンの国王自らが提唱した概念だそうです。
国全体の豊かさを数字で測る指標といえばGDPやGNPなどが挙げられますが、国民総幸福量は、GDP等では測りきれない「数字には現れないもの」を数値化した指標です。
具体的には、1.心理的幸福、2.健康、3.教育、4.文化、5.環境、6.コミュニティー、7.良い統治、8.生活水準、9.自分の時間の使い方の9つの要素で構成された幸福の基準について、国勢調査したものをデータ化するのだそうです。
(より詳細な説明や調査方法などはwikiなどでご確認ください。)
X6vj1cB

GDPにふりまわされて幸福を見失う産業構造

GDPなどの経済指標では、例えば車が何台生産されてどれくらい売れたのか、チョコレートの原料がどれだけ輸入されて加工にはどれくらいの費用が掛かり利益率は何パーセントになったのかを算出することはできても、そこで働く人々がどんな感情を抱いて経済活動に励んでいたのかは数値に現れません。
あるいは、タクシーの運転手さんやコンビニの店員さんの勤務態度も導き出すことは出来ません。
また工場乱立による公害や環境破壊、鬱病や過労死による人的・物理的損失が差し引かれることもありません。
しかし西洋経済学が下地となっている日本のような国では長らく生活者の幸福感は軽視され、GDPに囚われて振り回される労働体系が重んじられてきました。
無論、日本がここまでの経済大国になるに至ったのは生産活動の効率化と利益追求の最大化によるものであることは間違いありませんが、時代は変わりました。
経済の主役は製造業からサービス業へと交代し、シャープやソニー等大手企業のバッドニュースが飛び交い、サブプライムローンに代表される資本主義の負の側面がクローズアップされるようにもなってきました。
それに伴って資金調達もベンチャーキャピタルやクラウドファウンディングが台頭しています。
競争相手も国内同業種ではなく海外のクリエイティブな企業です。

GDP・GDPを補完するGNHの必要性

テクノロジーの発展は社会構造も変革させました。
そして豊かさの定義は、物質的なものから精神的なものへと移りつつあります。
GDPやGNPだけではもはや「健全な経済活動」を推し測ることは出来ないのです。
そして国民総幸福量の概念は、GDPと相反するというよりは、GDPを補完する役割として有意義なものです。
経済的な豊かさと心の豊かさ、どちらが欠けても豊かで幸福な生活とはいえませんもんね。

満足÷感謝=幸福というブータンの幸福論

上記のログミーさんの記事内に出てきた言葉なのですが「欲しいものを手にいれることが幸福だ」という価値観が普遍的であるなかで、ブータンの人々の価値観は「自分たちが今持っているものを大切にする」感謝の経済観点も重視しているとあります。

欲しいものを手にいれる(満足)を今あるものへの感謝で割る。

満足÷感謝=幸福

という方程式なんだそうです。

ブータンでもGNHの値が目標値に達成していなかったり、観光客目当てと揶揄されるなど課題も多いようですが、この考え方自体は息苦しい競争社会に一石を投じ得る可能性を秘めていると思います。

09967e1b42b7a9b9ad084bc157f23af4

国民総幸福量を個人・家庭レベルに置き換えてみると・・

国家規模で考えると壮大すぎて現実感がありませんが、これを家計や個人レベルに落とし込んで考えていくと実感が湧きます。
モノで溢れた家に住んでいても、労働に追われて生の悦びが感じられなくては本末転倒ですからねん!
会社員時代、仕事のストレスを言い訳にして妻に負の感情をぶつけていた僕には耳が痛い話です。
翼は二つ無いと飛べません。
物質的豊かさと精神的な豊かさの両翼のバランスが大切だなと思い直した次第です。
次回はなぜブータンという国からこの概念が生まれたのかという点にスポットを当てた続編記事を書きたいなと思います。
スポンサーリンク
国内総生産ではなく国民総幸福量を重視するブータンの「感謝経済」という観点
この記事をお届けした
樹クリエイションの最新ニュース情報を、
いいねしてチェックしよう!

シェアする

フォローする