【書評】第五の権力 -Googleには見えている未来- 未来の国家、社会、革命、テロはどうなるのか

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久々に本の紹介です。

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 テクノロジーは世界はどう変えていくのか

第五の権力/エリック・シュミット ジャレッド・コーエン

googleの会長で元CEOのエリックシュミットとGoogleのシンクタンクGoogle Ideas創設者兼ディレクター、ジャレッド・コーエンの共著です。

今後訪れる「80億人がオンラインで繋がる時代」において

①市民のアイデンティティの未来

②国家の未来

③テロリズムの未来

④革命の未来

に主に焦点を当ててリアルな未来考察をする本です。

第五の権力


SFで片付けられていた夢想が数年先の未来には科学的現実となり、運転手のいない車や人工知能、現実世界にデジタル情報を重ね合わせる「拡張現実」などが自然界を作る要素と組み合わさり世の中を変えていくという話から始まります。

地球上の大多数の人は現実世界とオンラインの仮想世界の2つの世界で暮らし、働き、統治を受けるようになる。

2つの世界はときに互いを牽制し合うことも衝突することもあるだろう。一方の世界の出来事が他方の世界の出来事に拍車をかけ、弾みをつけ、油を注ぎ、その結果次第では「程度の差」でしか無かったものを「種類の差」にまで変えてしまうだろう。

多分色々なところでレビューされている本だと思いますのでこの記事では情報通信技術の進展が何を変えていくのかというテーマに絞って著者の考えを記したいとおもいます。

権力の在り処を変える

歴史を振り返ると、新しい情報技術が開発されるたび、国王であれ、教会やエリート層であれ、従来の権力者が力を奪われ、人々が力を手に入れた。

そしてそれまでにない方法で社会と関わり、責任を追及し、より主体的に生きる機会を得たのである。

人々がデジタル機器を通して第五の権力を得る。(司法・立法・行政・メディアの4つの権力に続くもの)

世界中の多くの人たちが、生まれて初めて権力というものを手にするのだ。

教育を変える

世界中の多くの人にとって、現実世界での教育をあてにできない状況は続くが、これからは仮想世界での教育が、とても重要で信頼性の高い選択肢になる。

偏ったカリキュラムや丸暗記しか教えない学校制度にとらわれた生徒たちも、仮想世界での学習を通じて、自己探求とクリティカルシンキングを深められるようになる。

娯楽のありかたを変える

あなたは世界中のデジタルコンテンツに指先ひとつでアクセスでき、そのコンテンツはあなた好みの音楽や映画、ショー、本、雑誌、ブログ、芸術作品を探しやすいように、絶えず更新され、ランク付けされ、分類されている。

コンテンツ制作者は、オーディエンスをつなぎとめるために、ビジネスモデルを変更せざるを得なくなり、それぞれが縄張りを守るスタンスから、統一されたオープンなモデルへと移行する。

おかげで私たちは娯楽や情報を得る手段をこれまでになく主体的に選べるようになるだろう。

退屈しのぎに1時間だけ休暇旅行がしたいなら、ホログラムボックスの電源を入れて、ブラジルのリオのカーニバルを訪れよう。ストレスがたまっているならモルディブのビーチでのんびりしよう。

政府や宗教を変える

主要な政府機関がデジタル化の潮流に乗れば、商業、教育、医療、司法などのあらゆる制度が、ますます効率的で、透明性の高い、開かれたものになるだろう。

また宗教や文化、民族性などにまつわる神話を語り継ごうにも、情報に通じた賢明な市民には、なかなか広まらなくなる。情報が増えれば増えるほど、誰もがより確かな判断基準をもつようになるからだ。

市民は多くの人と密に繋がるうちに、政府の思い通りにならなくなっていく。

プライバシーを変える

人は誕生と同時かそれ以前から、オンラインに登場するようになるだろう。

人生の様々な瞬間はオンラインで時間を止めて保存され、簡単に発掘されて万人にさらされる。

プライバシーや評判に関する懸念が高まれば、これに応えようとする企業が続々と現れるはずだ。(既にこの業界は存在している)

将来は「アイデンティティマネージャー」が株式ブローカーやファイナンシャルプランナーと並ぶ、当たり前の職業になる。

オンラインアイデンティティは「通行証」として大きな価値をもつようになるため、本物または偽物のアイデンティティを売買する闇市場が出現し一般市民も引き寄せられる。

私たちの世代が、消し去る事の出来ない記録を持つ、人類最初の世代になる。

国家と市民革命はどう変わっていくのか

上記で触れたあらゆる変化を踏まえた本書の一番の要所はこちらのテーマです。

「アラブの春」に代表されるようにSNSなどのネットワークは国家を転覆させる力を持っています。

一方ではロシアや中国、中東の独裁国家諸国(あるいは先進国の一部)などのように情報を検閲され、市民は管理統制された生活を強いられることも考えられます。

この2者の権力を巡る闘争について、制度や文化の変容・仮想国家の出現に触れながら述べられていきます。

未来の革命やテロリズム、国家の暴力の姿が鮮明に描かれていきます。

正直読む前はあんまり興味は無かったのですが世界の価値観を塗り替えている最前線にいる人たちの持論はとても刺激的でした。

未来予想が好きな方は、ぜひ!

第五の権力—Googleには見えている未来

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